後縦靭帯骨化症(腰椎・胸椎・頚椎)



A:最初に飲む漢方薬です(痛み・シビレなどの症状が完全になくなるまでお続けください)

痛みやシビレの期間がまだ短い方の基本処方
症状が長引いてなかなか治らない方へ

B:Aのいずれか漢方薬を飲んで、症状が完全になくなってから「仕上げ」に飲んでいただく漢方薬です。

症状が完全になくなってから「仕上げ」に飲んでいただく漢方薬です。

(1)後縦靭帯骨化症(腰椎・胸椎・頚椎)とは

椎体の後面を縦に走る靭帯は後縦靭帯と呼ばれ、頚椎、胸椎、腰椎のすべての脊椎を縦に
連結しています。原因は不明ですが、この靭帯が厚みを増して(肥厚)骨化する病気が後縦靭帯骨化症(腰椎・胸椎・頚椎)ossification of posterior longitudinal ligament(OPLL)です。

年齢とともに、いろいろな靭帯が骨化することは良くあり、なんの症状もないことがほとんどです。後縦靭帯の場合は、その位置自体が問題を大きくしています。後縦靭帯は、脊髄の通り道である脊柱管の前壁にあるため、この靭帯が骨化して、年齢とともに肥厚してくると、脊柱管が挟くなって脊髄の圧迫症状を起こし、いろいろな症状が出るということになってしまいます。

後縦靭帯骨化症(腰椎・胸椎・頚椎)は、ほかの脊柱靭帯骨化症を合併していることが少なくありません。脊柱管の後壁にあって、椎弓間を連結している靭帯は、黄色い色をしているので黄色靭帯とよばれ、これが骨化したものを黄色靭帯骨化症ossification of yellow ligament(OYL)といいます。胸椎部に多く発生する傾向があります。頚椎後縦靭帯骨化症(腰椎・胸椎・頚椎)に黄色靭帯骨化症を合併する頻度は約55%といわれ、脊柱管は後縦靭帯骨化症(腰椎・胸椎・頚椎)によって前方から、黄色靭帯骨化症によって後方から狭窄を生じ、脊髄や神経根が圧迫され麻痺などの症状を呈することになります。

後縦靭帯骨化症(腰椎・胸椎・頚椎)の歴史は浅く、1960年から注目されるようになりました。東洋人、なかでも日本人に多くみられ、糖尿病や肥満体型の人にとこりやすい傾向があります。また、ある家系に多発することもあり、最近では遺伝的な研究も進められていますが、いまだに原因はわかっていません。
好発年齢は50歳代がもっとも多く、次いで60歳代、40歳代となり、30歳代未満の発症はきわめて稀とされています。性別では頚椎後縦靭帯骨化症(腰椎・胸椎・頚椎)は男性が女性の約2倍と多く、胸・腰椎後縦靭帯骨化症(腰椎・胸椎・頚椎)は逆に女性に多いといわれます。

後縦靭帯骨化症(腰椎・胸椎・頚椎)の全国受診患者数は年間4,200名と推定される(厚生省調査、1975年)。集団検診による頚椎X線検査による後縦靭帯骨化症(腰椎・胸椎・頚椎)の発見頻度は2%といわれるが、その割に受診患者数が少ないのは無症状の者が多いためと考えられています。
後縦靭帯骨化があっても無症状の人が多い一方、骨化の程度大きくなくても急速に麻痺などの症状のでる人、5~10年かけてゆっくり症状が進行する人など、症状の出かたや進み具合は、人によってさまざまです。

(2)後縦靭帯骨化症(腰椎・胸椎・頚椎)の症状

後縦靭帯骨化症(腰椎・胸椎・頚椎)は変形性脊椎症による脊髄症状とほとんど同じような症状がみられます。 手指の運動障害(はしを使うなどの細かい動作がしにくい)、歩行障害(足ががくがくして歩きにくい)、膀胱障害尿が出にくい、知覚障害(手足のしびれ)がおもな症状です。 くびの動き、とくに前に曲げたり後ろにそらしたりする動きの範囲が狭くなります(頚椎可動域制限)。

1.初期症状
上肢(腕)のしびれや痛みを初発症状とするもの約40%、項頚部(うなじ・首)のこりや痛みを訴えるもの約34%といわれています。
下肢(足)のしびれや痛みを初発症状とするもの約16%、下肢の運動障害約13%です。
2.主症状
◎項頚部、体幹(胴体)の症状
項頚部のこわばりや傷みのほか、背部の圧迫感が出ます。
頚椎の運動制限、頚部を曲げた時に、背部に走る電気が走るような痛み、胸の運動制限などの症状もみられます。
 
◎上下肢の症状
手指の運動が制限されて、箸を使う、ボタンをはめるなどの身の回りの動作が困難となります。
下肢でも運動障害がみられ、進行してしまうと最終的には歩行不能となります。
 
◎膀胱直腸障害
頻尿、排尿の開始遅延、残尿感などがでることがあります。便秘がしばしばみられます。

(3)後縦靭帯骨化症(腰椎・胸椎・頚椎)の治療

治療法は、大きく3種類に分類されます。

1.保存療法
後縦靭帯骨化症(腰椎・胸椎・頚椎)の治療は、頚椎カラーという装具を装着するなどの保存的治療が試みられますが、効果が少ないことが多い病気です。
2.手術療法
明らかな脊髄症状があり、保存的治療を行なっているにもかかわらず後縦靭帯骨化症(腰椎・胸椎・頚椎)が進行し、仕事や日常生活に支障をきたす場合には、手術が進められます。手術法には、骨化した靭帯を切除する方法(前方除圧固定術)、骨化した靭帯はそのままにして脊柱管を大きくする方法(椎弓切除術または椎弓形成術)などがあります。後縦靭帯骨化症(腰椎・胸椎・頚椎)は、手術後に骨化が進んで、ふたたび症状が悪化することがあるので、手術後も長期にわたって経過を観察する必要があります。

当商品は全ての方に効果があることを保証するものではありません。病気には、様々な症状・病状があり、効果には個人差があります。

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