糖尿病



A:最初に飲む漢方薬です(痛み・シビレなどの症状が完全になくなるまでお続けください)

痛みやシビレの期間がまだ短い方の基本処方
症状が長引いてなかなか治らない方へ

B:Aのいずれか漢方薬を飲んで、症状が完全になくなってから「仕上げ」に飲んでいただく漢方薬です。

症状が完全になくなってから「仕上げ」に飲んでいただく漢方薬です。

(1)糖尿病とは

糖尿病は、言葉どおりに、尿に糖(ブドウ糖)が出る状態だと漠然と思っている方も多いと思います。しかし、尿に糖が出ているからといって必ずしも糖尿病とは限りません。他の病気で尿に糖が出る場合もあります。
糖尿病とは、膵臓で作られるインスリンという名前のホルモンが不足しているか、インスリンの働きが悪くなってしまった結果、血液の中の糖(ブドウ糖)が異常に増加した状態です。
以上のことをもう少しわかりやすく説明しますと、・・・・・

1.食事をすると血糖値が上がります。「血糖値」というのは「血液の中の糖分(ブドウ糖)のこと」です。食事すなわち栄養を取ってそれを吸収した結果、血液中にブドウ糖がたくさん入り込んだ状態が「食事をして血糖値が上がった状態」と言うことです。
2.さて、ブドウ糖は、我々の全身の細胞のエネルギー源として使われます。そのためには、血液中のブドウ糖を各細胞の中に取り込まないといけません。血液中のブドウ糖を各細胞の中に取込ませる働きをしているのがインスリンです。
3.食事をして血糖値が上がると→インスリンが分泌される→血液中のブドウ糖は各細胞の中に取込まれて血糖値が下がる、というのが正常な状態です。
4.これに対して糖尿病の場合は、・・・・・・・・           
食事をして血糖値が上がる→インスリンが分泌される→しかし分泌されたインスリンが正常に働かない、もしくは分泌量自体が少ない→血液中のブドウ糖は各細胞の中に取込まれないで血液の中に残ったまま→まだ高いままのうちに次の食事の時間が来てしまう→血糖値はいつまでたっても高いまま、というのが糖尿病です。糖尿病の方の場合、食後2時間たっても、あるいは空腹時になっても血糖値が高いというのは、以上のような状態になっているからなのです。
では、どのような検査で「糖尿病」診断されるのでしょう

  • 1.空腹時、つまり朝食を食べずに病院へ行き、血液中の血糖値を測った数字(空腹時血糖値)が126(mg/dl)以上の時
  • 2.ブドウ糖か75g溶け込んでいる液体を飲み、2時間後に血糖値を測る検査(「75gブドウ糖負荷試験」と言います)の値が200(mg/dl)以上の時
  • 3.「随時血糖」と言って、空腹時とか食後2時間とかの特定の時に測ったのではない(つまり「随時」)時に測った血糖値が200(mg/dl)以上

以上3つの検査の、どれかが、その値を超えていると、糖尿病と診断されます(ただし、1回の検査ではなく、別の日に2回以上検査して糖尿病と確定されます)。
糖尿病が疑われる「糖尿病予備軍」のことを「境界型糖尿病」と言います。その値は、・・・
1.「空腹時血糖値」が110~125(mg/dl)の時
2.「75gブドウ糖負荷試験」が140~199(mg/dl)の時以上の時
以上2つのどちらかだと、「境界型糖尿病」です。

(2)糖尿病の合併症

糖尿病ではいろんな合併症があらわれてきます。糖尿病が恐ろしいと言われるのはこの合併症があるからです。

1.目を襲い失明の恐れもある網膜症
網膜症は失明の恐れもある怖い合併症です。高血糖の状態が長く続くと目の網膜の血管が傷んできます。やがて血管が破れて出血をします。最初のうちはこの出血は簡単に止まるのですが、これをくり返しているとやがて出血した場所が硬くなって(繊維化して)使いものにならなくなってしまいます。網膜とはカメラに例えればフィルムにあたる所です。フィルムがダメになってしまえば何も見えなくなってしまいます。日本における失明の原因の第一位が糖尿病による網膜症です。一年間に3,000人もの人が失明しています。
2.腎臓を襲い尿毒症まですすむ糖尿性腎症
糖尿病が進むと腎臓の障害も起きてきます。腎臓の役割は血液中の不要な老廃物を濾過して、尿の中に排泄する働きです。その働きのために腎臓には細かい血管(毛細血管)が毬のように寄り集まっています。糖尿病で血糖が高い状態が続くと、この毛細血管が傷んでしまいます。その結果、血液の中の老廃物が濾過できなくなってしまって、汚れた血液のままになってしまいます。この状態を腎不全と言います。そして人工透析をしなければいけないことになってしまうのです。人工透析の原因の第二位が糖尿病によるものです。年間8,000人もの人が新たに人工透析をしなければいけなくなっています。
3.神経障害
一番発症の頻度が高いのが神経障害です。糖尿病が進むと、ブドウ糖が神経細胞の中に入り込んで神経の働きを低下させてしまいます。しびれから始まって、ひどくなると全く感覚がなくなったり、ものすごい痛みになったりします。最悪の場合は、足の先に栄養が届かなくなり壊疽(えそ)を起こして化膿してしまって足を切断しなければいけいことにもなる場合さえあります。

以上、糖尿病の代表的な三大合併症です。

(3)「糖尿病は遺伝する-身内に糖尿病の人がいる方は要注意」

1.そもそも、「遺伝」って何?
◎「遺伝」とは、「うちの子は母親似」とか「背が高いのは父親に似たんだね」とか言うのが遺伝です。
◎では、親子はどうして似る(遺伝する)のか? その「鍵」がDNA(デオキシリボ核酸)という物です。DNAはいわば設計図です。父親の精子と母親の卵子が合体(受精)します。そのことにより、母親の設計図(DNA)と父親の設計図(DNA)の両方を利用して、赤ちゃんの顔かたち(形態)や、性格(形質)は創られます。ですから、「母親似」の部分、「父親似」の部分が出来るというわけです。
2.「糖尿病が遺伝する」とはどういうことでしょう?
◎「遺伝」とは、もちろん我々の目に見える「うちの子は母親似」とか「背が高いのは父親似」ということだけではありません。目に見えない色々な情報もまた遺伝します。
◎遺伝のもととなる遺伝子、その遺伝子の異常も遺伝します。その遺伝子の一つに「β3アドレナリン受容体遺伝子」という物があります。この遺伝子が糖尿病の遺伝に関係しているのです。
◎「β3アドレナリン受容体遺伝子」についてお伝えする前に、「受容体とは何か」についてお伝えします。
「受容体」とは、・・・・・

  • A.「受容」とは「受け入れる」という意味で、「体」とは「物」です。つまり、「受け入れる物(部分)」という意味になります。言い換えますと「鍵穴」です。つまり、受容体とは、細胞の表面に付いている「鍵穴」なのです。
  • B.「鍵穴」があるということは、当然「鍵」もあるということになります。この場合の「鍵」は、100種類以上あると言われているホルモンです。そして、約100のホルモンには、全て別々の鍵が刻まれています。
  • C.ホルモン自体の働きは、いわば「スイッチ」です。細胞が、必要かつ正しい働きを開始するための「スイッチ」がホルモンです。
  • D.ですから、ホルモンに刻まれている「鍵」と、細胞の表面 に付いている「鍵穴」が一致した時、「ドア」が開き、ホルモンが細胞の中に「入ること」が出来て、細胞は、必要かつ正しい働きを開始します。
◎「β3アドレナリン受容体遺伝子の異常が遺伝する」ということが、「糖尿病の体質が遺伝する」ということです。

  • A.アドレナリンとはホルモンの一種類で、いろいろな働きをしています。言い換えますと、アドレナリンの表面には、いろんな「鍵」が刻まれています。
  • B.その中の一つに、細胞に対して、脂肪の分解の促進を促すという働きがあります。
  • C.つまり、(脂肪)細胞のβ3アドレナリン受容体(鍵穴)に結合すると、細胞の中で脂肪の分解が開始されます。
  • D.従ってこの受容体(鍵穴)に異常があると、「鍵穴」と「鍵」とが一致しませんので、脂肪の分解が起こりにくくなり、肥満しやすくなるのではないかとされます。
  • E.動物実験によると、β3受容体(鍵穴)を持たない動物は肥満することがわかっています。また、遺伝的に肥満するある種の動物のβ3受容体(鍵穴)を調べてみると、この受容体が極端に少ないこともわかっています。
  • F.つまり、β3受容体(鍵穴)遺伝子に異常があると、太りやすくなってしまう → 糖尿病になりやすくなってしまうということなのです。
  • 補足1.糖尿病になりやすい遺伝子は、β2受容体遺伝子・UCP1など数十種類あるといわれています。ここでは、β3受容体遺伝子の場合の説明のみとさせていただきました。
  • 補足2.糖尿病に関する遺伝子の中には、その遺伝子の異常が必ず糖尿病になってしまう遺伝子も存在します。しかし、その発現は日本人には、めったにありませんので、その説明は省略しました。
◎日本人の中にも、β3受容体に異常のある人は、かなりの確率でいると言われています。ただ、残念ながら、異常が発見されてもこれを治す方法は今のところありません。ですから、そういう方は、さらにいっそう糖尿病にならないための日常生活、そして食事が重要になってきます。

(4)糖尿病の種類

1.保存療法
◎1型糖尿病
膵臓のβ細胞というインスリンを作る細胞が破壊され、からだの中のインスリンの量が絶対的に足りなくなって起こるものです。子供のうちに始まることが多く、以前は小児糖尿病とか、インスリン依存型糖尿病と呼ばれていました。
◎2型糖尿病
インスリンの出る量が少なくなって起こるものと、肝臓や筋肉などの細胞がインスリン作用をあまり感じなくなる(インスリンの働きが悪い)ために、ブドウ糖がうまく取り入れられなくなって起こるものがあります。食事や運動などの生活習慣が関係している場合が多い。わが国の糖尿病の95%以上はこのタイプです。
◎遺伝子の異常やほかの病気が原因となるもの
遺伝子の異常や肝臓や膵臓の病気、感染症、免疫の異常などのほかの病気が原因となって、糖尿病が引き起こされるもの。薬剤が原因となる場合もあります。
◎妊娠糖尿病
妊娠中に発見された糖尿病。新生児に合併症が出ることもあります。

(5)糖尿病の治療法

1.薬物療法
◎主な薬物療法は、血糖を下げるための血糖降下薬という飲み薬と、インスリンがほとんど分泌されない人や不足の人のためのインスリン注射です。薬物療法が必要になるのは、食事療法や運動療法を続けても効果が現れない場合薬物療法を行います。どちらもお医者さんに相談せず、勝手にやめたり、多く使ってはいけません。お薬を飲み始めて調子が悪くなったら、必ずお医者さんに相談しましょう。
◎糖尿病の時にお医者さんからもらう薬

当商品は全ての方に効果があることを保証するものではありません。病気には、様々な症状・病状があり、効果には個人差があります。

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